GDPとは?
GDPは各国の経済統計の中でも特に注目されている指標です。日本では2月、5月、8月、11月の15日前後に1次速報が内閣府から公表され、1次速報の約1ヶ月後に2次速報が公表されます。GDPは国内で生み出された付加価値の総額です。個人消費や設備投資など、需要項目別の内訳も分かります。
実質GDPの動向(四半期)
ポイント
- GDP統計で最も注目されている指標は「実質GDP成長率(前期比年率)」です。これは物価変動を含まない実質GDPの前四半期に対する成長率を、年率換算したものです。季節調整済みの成長率が使われることもよくあります。
- GDPを需要項目別に分解すると、①民需(個人消費、住宅投資、設備投資、在庫増減)、②官公需(政府支出、公共投資、在庫増減)、③純輸出(輸出-輸入)の3つに分けられます。GDPに占める各項目の内訳は下の円グラフで表されます。
実質GDPの需要別内訳(2018年)
実質GDP・名目GDPとGDPデフレーター(長期)
ポイント
- GDPには実質GDPと名目GDPの2種類があります。実質GDPは名目GDPから物価変動の影響を差し引いたものです。
- 例えば、パンだけを製造する国があるとします。その国でパンの販売価格が3%上昇し、販売数量が2%増えた場合、名目GDPの成長率は5%となります。実質GDPには価格の変化は含まれないため、実質GDPの成長率は2%となります。
- 名目GDPの金額を実質GDPで割った値を「GDPデフレーター」と呼びます。これは物価動向を表す指標として使われます。GDPデフレーターが上がっている時は物価が上昇している(インフレ)と捉えられます。
実質GDPの需要別内訳(長期)
ポイント
- GDP=個人消費+住宅投資+設備投資+政府支出+公共投資+在庫増減+輸出-輸入