鉱工業指数とは?

鉱工業指数は国内の生産・出荷・在庫の動向を表す統計です。景気変動の大きな要因となる設備投資や在庫循環を把握でき、速報性もある(翌月末には速報値が公表される)ので市場の注目度が高いです。

鉱工業生産・出荷・在庫指数(2012年~)

  • 指数
  • 前年比
鉱工業指数を見る時のポイント
  • 開示されているデータは①生産指数、②出荷指数、③在庫指数、④在庫率(在庫/出荷)、⑤生産予測指数、⑥稼働率指数、⑦生産能力指数などです。
  • ニュースのヘッドラインとして注目されるのは「鉱工業生産指数の前年比」と「先行き2ヶ月分の生産予測指数」の2つです。生産予測指数は「予測の修正幅」も注目されており、製造業の見通しが1ヶ月前と比べてどのように変化したのかを把握することができます。
  • 出荷指数は需要動向を表す統計として使われますが、特に「資本財(輸送機械を除く)」の出荷指数は国内の設備投資の動向を見る上で重要なデータです。

鉱工業の在庫循環図

  • 在庫循環図
  • 在庫・出荷バランス

※在庫率=在庫÷出荷

在庫指数と生産指数の前年比を組み合わせて見ることで、景気の局面を「①景気回復(意図せざる在庫減局面)、②景気拡大(在庫積み増し局面)、③景気減速(在庫積み上がり局面)、④景気後退(在庫調整局面)」の4つに分けて今がどの局面にあるのかを視覚的に把握することができます。

在庫循環図は鉱工業全体の数値よりも景気に対して先行性のある「電子部品・デバイス工業」で見ることが多いです。在庫循環図の見方についても詳しく解説しているので、詳細はこちらの記事を見てください。

鉱工業生産・出荷・在庫指数(1978年~)

  • 指数
  • 前年比

※最終更新データは8月速報値

出所・参考資料